目的
- 骨セメントを使わない人工膝関節全置換術(TKA)において、骨吸収抑制薬がインプラントの固定を改善するかを調べる。
- 術中に局所的にゾレドロン酸を投与すること、または術後に全身的にデノスマブを投与することが、どちらもインプラントの移動を減少させるという仮説を立てた。
方法
対象
変形性膝関節症の患者108人を対象とした4群二重盲検ランダム化比較試験で、そのうち82人がこの主要研究に含まれた。
介入
患者は、プラセボ群(27人)、術中の局所ゾレドロン酸群(28人)、または術後のデノスマブ群(27人)に無作為に割り付けられた。
評価項目
主要な発見
インプラント移動の減少
- 術中のゾレドロン酸投与群と術後のデノスマブ投与群は、プラセボ群と比較して、1年後および5年後のインプラント移動が有意に減少した。
- 特にゾレドロン酸群では、5年後も沈下(y-translation)の軽減効果が認められた。
骨代謝マーカーと骨密度
- ゾレドロン酸群では骨吸収を示すCTx(C-テロペプチド)が2週間後と6週間後で低かった。
- デノスマブ群では術後1年まで低かった。
- 両介入群では人工関節周囲の骨密度(BMD)が高く、ゾレドロン酸群では5年後もその効果が持続していた。
結論
- ゾレドロン酸とデノスマブの両方が骨吸収を抑制することで、骨セメントを使わない脛骨インプラントの移動を減少させた。
- 術中の局所ゾレドロン酸投与は、インプラントの沈下と人工関節周囲の骨密度の改善に持続的な効果を示した。
- これらの結果は、骨セメントを使わない人工膝関節手術において、インプラントの固定を改善するために術中の局所ゾレドロン酸の使用を支持するが、さらなる多施設研究による確認が必要である。
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