コンピテンス・オニオン・モデルに基づいた認知症ケアガイドラインの最良のプラクティス要約

pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

背景

  • 認知症患者の増加と、それに関連する複雑なケアニーズに対し、質の高いケアを確保することが大きな課題となっている。
  • 既存の認知症ケアガイドラインには、看護専門職に求められる多様な能力(コンピテンス)が統合されていないという課題が存在する。
  • 本研究は、この課題に対処するため、利用可能な最良のエビデンスを統合することを目指している。

目的

方法

  • 認知症ケアガイドラインの系統的な検索が実施された。
  • 検索されたガイドラインの質は、AGREE IIツール(ガイドラインの評価のためのツール)を用いて評価された。
  • JBI(ジョアンナ・ブリッグス研究所)の方法論に基づき、問題の特定、文献検索、スクリーニング、評価、エビデンスの要約と等級付け、実践的推奨の策定が行われた。

結果

  • 最終的に28件のガイドラインが組み入れられた。
  • エビデンスは、コンピテンス・オニオン・モデルに基づき、以下の5つの主要な領域に焦点を当てて抽出された。
    • 認知症に配慮した環境(Dementia-friendly environment)
    • 知識(Knowledge)
    • スキル(Skill)
    • 態度と行動(Attitude and behaviour)
    • 特性と動機(Traits and motive)
  • これらの領域で、合計140の最良のエビデンスが特定された。

結論

  • 本研究は、認知症ケアの内容に関する最良のエビデンスを要約しており、臨床実践のための根拠に基づく支援を提供するものである。