背景
- 2型糖尿病が治癒(寛解)可能であるというエビデンスはこれまで限定的であり、介入の理解と実施に課題があった。
- 本研究は、非外科的介入に焦点を当てた無作為化対照試験(RCT)を系統的に評価し、2型糖尿病の寛解達成率と、その主要な構成要素を明らかにすることを目的とした。
目的
2型糖尿病の寛解に対する非外科的無作為化対照試験(RCT)の効果を評価し、寛解を誘導する介入の中核的な構成要素を明らかにすること。
方法
- MEDLINEとEmbaseで、データベース開始から2025年4月までの論文を系統的にレビュー。
- 2型糖尿病成人を対象とした、集学的薬物療法または非薬物療法による2型糖尿病寛解介入のRCTを組み入れた。
- 11カ国からの18件の研究が最終的に分析に含まれた。
- 介入の種類と追跡期間の長さに基づいてグループ化し、ランダム効果多層メタアナリシスを実施した。
結果
寛解達成の可能性
- 集学的介入(薬物または非薬物)は、対照群と比較して2型糖尿病の寛解達成の可能性を1.75倍増加させた(リスク比 [RR] 1.75)。
- 非薬物療法による介入は、対照群と比較して寛解達成の可能性を5.80倍増加させた(RR 5.80)。
その他の改善
介入群は対照群と比較して、HbA1cの変化、体重減少、QOLの改善、低血糖の有害事象の改善といった有意な成果を示した。
限界
組み入れられた研究のプールが小さく、非薬物療法の構成要素の多様性(異質性)、厳格な介入プロトコル、狭い参加者選択基準、および糖尿病寛解の定義が一貫していないことなどが限界として挙げられた。
結論
- 特定のプロトコルに従うことで、多様なテーラードアプローチが、新たに診断された2型糖尿病患者に対し、寛解を誘導することが可能である。
- 今後の研究では、長期的な持続可能性と有効性、および患者の好みの考慮が必要である。
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