成人における有酸素運動と体重減少:システマティックレビューと用量反応メタアナリシス

研究の背景

  • 目的: 有酸素運動と体脂肪指標の用量-反応関係を解明
  • 研究デザイン: 116件のランダム化臨床試験のメタ解析

研究対象

  • 総参加者数: 6,880人
  • 女性の割合: 61%
  • 平均年齢: 46歳
  • 対象: 過体重または肥満の成人

主要な研究結果

週30分の有酸素運動による効果

  • 体重減少: 0.52 kg低下
  • エスト周囲径: 0.56 cm縮小
  • 体脂肪率: 0.37%減少
  • 内臓脂肪面積: 1.60 cm²減少
  • 皮下脂肪面積: 1.37 cm²減少

重要な知見

  • 最適な運動時間: 週150分以上の中〜高強度の有酸素運動
  • 運動時間の増加に伴い、体重、ウエスト周囲径、体脂肪が線形または単調に減少
  • 週300分までは効果が継続的

付加的な効果

  • 生活の質の小幅な改善
    • 身体的側面: 1.69 SD増加
    • 精神的側面: 0.74 SD増加
  • 軽度から中程度の有害事象(主に筋骨格系症状)

結論

週30分の有酸素運動でも一定の効果はあるが、臨床的に意義のある減量には週150分以上の運動が推奨される。