https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/38703695/
認知機能が低下した高齢者に対する二重課題トレーニングの効果を調べた。
二重課題トレーニングとは、認知課題と身体活動を同時に行うトレーニング方法。
研究デザイン:
- 2022年12月までに発表されたランダム化比較試験を対象に、包括的なデータベース検索を行った。
- 20の研究、1477人の認知機能が低下した高齢者のデータが含まれた。
- Comprehensive Meta-Analysis version 3.0を用いて、ヘッジのgと95%信頼区間を算出し、ランダム効果モデルを適用した。
- コペンハーゲン試験ユニット(バージョン0.9.5.10ベータ)を用いて、試験順次分析を行った。
結果:
- 二重課題トレーニングは、全般的な認知機能、実行機能、ワーキングメモリ、歩行、身体活動、うつ病に有意な改善効果があった。
- 試験順次分析の結果、全般的な認知機能については十分なサンプルサイズに基づいた頑健な結果が得られた。
結論:
- 認知機能が低下した高齢者に対して、二重課題トレーニングは認知機能、身体機能、うつ病の改善に効果があることが示された。
- 二重課題トレーニングは、軽度認知障害や認知症の高齢者に対する非薬物療法として考慮されるべき。
- ただし、試験順次分析の結果は、全般的な認知機能以外の項目については、より質の高い研究デザインと大規模なサンプルサイズが必要であることを示唆している。